大分県の教員採用をめぐる汚職事件で収賄容疑で再逮捕された県教委義務教育課参事、江藤勝由容疑者(52)に、佐伯市内の小学校の校長や教頭計三人が二〇〇八年度の校長、教頭の管理職任用試験に関する便宜の見返りとして、それぞれ二十万円―五十万円分の金券を渡していた疑惑が浮上。三人が八日朝、佐伯署に出向き、事情を説明していることが分かった。
関係者によると、三人は今年になって、元佐伯市内の校長で県教委義務教育課参事の矢野哲郎容疑者(52)=贈賄容疑で再逮捕=の紹介で、五十代の女性校長が金券二十万円分、四十代の女性教頭と五十代の男性教頭が、それぞれ金券五十万円分を江藤容疑者に渡したという。
〇八年度の小学校管理職任用試験は、校長が今年一月中旬に一次の筆記と論文、同月下旬の二次で面接を実施。二百十八人が受験し、五十二人が採用された。一方、教頭は昨年十一月に一次、十二月に二次の面接があり、三百三人の受験者に対し、四十六人が昇任した。
江藤容疑者は任用試験の責任者であり、教頭一次試験のデータ入力を一人で担当していたほか、校長一次試験の論文を一人で採点していたという。
三人に同行した佐伯市教委の武田隆博教育長は「三人から昨晩、『警察に行って自分の行動について正直に話したい』と相談を受けた」と話した。
「仕事熱心だった」勤務先の小学校
女性校長が勤務している小学校には、朝方、佐伯市教育委員会から「今日は校長は休む」という連絡があっただけ。同校の教職員は「詳しいことは分からない」と戸惑いを見せた。
女性教頭が勤務していた小学校の校長は「前日の夜遅くに連絡があり『本当に申し訳ない。迷惑を掛けた』と落ち込んだ様子で話した。子ども好きで、仕事熱心で、本当にいい先生なのに」と語った。
男性教頭の勤務先の学校長も昨晩、初めて事件について聞いたという。「(一連の贈収賄事件が起きた後も)様子がおかしいこともなく、普段通りに勤務していた。今後の対応は市教委からの連絡を待ちたい」とした。
いずれの小学校も現在まで、今回の件について、子どもたちには説明しておらず、学校現場に混乱はないという。
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