臨時市議会で二宮容疑者逮捕を報告する首藤奉文由布市長=7日午前10時すぎ
二〇〇七、〇八両年度の小学校教員採用試験で、合格者の半数以上が”不正合格”だったことが六日、明るみに出た。合格の実力があった人たちの輝くはずだった未来は、本人が気付かないまま不当に奪われた。「許せない」。教員を志し、何年も試験に挑戦してきた人から怒りの声が上がっている。
大分市内の小学校で臨時講師として勤務し、数年前から採用試験に挑む男性。点数を減点されて不合格になった事例もあると聞き、「子どもを育てながら一生懸命に挑戦する人もいる。受験者の人生を何だと思っているのか」。
県教委によると、受験者が申請すれば試験結果は開示される。この男性は以前から「二次試験(模擬授業や面接など)の点が不自然に低い」と感じていた。不合格の人たちと結果を確認しあうと、二次の得点はみんなほぼ同じだったという。「面接の評価基準を明確にするなど、(採用試験を)変えてほしい」。
教員を目指す大分市の別の三十代男性も「(不正採用は)長年言われてきたこと。ウミを出し切ってほしい」と訴えた。
学校に子どもを預ける保護者にも不信感が広がる。小学二年生の子どもがいる大分市内の男性(44)は「食の安全や年金など当たり前のことが守られなくなっている世の中だが、まさか先生の世界までもという感じ」。妻(37)も「県教委は公のために働いているのではないのか」と語気を強めた。
「聞いた事ない規模」文科省
文部科学省教職員課は「ここまでの規模の不正合格があったとは、これまで聞いた事がない。組織的だったのか」とした上で「試験制度自体は全国であまり変わりはないので、運用に問題があったのではないか」と話している。
不正合格者の採用取り消しや、本来は合格するはずだったのに減点など試験結果の改ざんで不合格になった人への救済措置については「事実関係が明らかになってから、県教委で判断してもらう」としている。
「襟をただして由布市を再建」臨時議会で市長
由布市の首藤奉文市長は七日、臨時市議会で市教育長の二宮政人容疑者(61)が収賄容疑で逮捕されたことを報告。「副市長、教育長を欠く非常事態となった。襟(えり)をただし、一連の事件を教訓に市の再建に全力を挙げたい」と決意を示した。
首藤市長は報道陣の質問に、「市として(二宮容疑者の)弁護士と連絡を取り、早いうちに本人と接見して逮捕事実や辞職の意思などを確認したい」と述べた。
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