漆間角人被告が工事で水増し発注したとされる豊和銀行上野支店=1月26日、大分市
豊和銀行(大分市)は六日、同行が発注した工事をめぐり、詐欺罪で起訴された同行元常務の漆間角人(うるまかくと)被告(60)=同市上宗方=に約一億四千万円の損害賠償を求め、大分地裁に追加提訴した。同罪で立件された工事に関する四月の提訴分と合わせ、損害賠償の請求額は約二億円となった。
訴えによると、今回、同行が不正を指摘したのは、漆間被告が発注にかかわった一九九六年から十年間の工事。県内外の計六十九件でリベートを得ることなどを目的に水増しを繰り返した―とされる。不正工事は損害額が大きいものから▼上野支店新築工事(損害額約三千万円)▼日出町内の慰霊碑建立工事(同約一千万円)▼県庁前支店の内装工事など(同約一千万円)。
同行はこの十年間に発注した工事約六百五十件のうち、発注額が百万円以上の約二百件を内部調査。この中で、同行があらためて見積もりした「適正価格」との差額を算出し、共犯として同罪に問われた日出町藤原、会社役員寺本勝己被告(67)=公判中=の供述も加味して損害額を決めた。
同行で会見した梛原(なぎはら)憲治頭取は「不正件数の多さに驚いている。二度とこのようなことがないよう経営管理態勢を確立したい」と述べた。原告代理人の和田好史弁護士は「漆間被告に関する提訴は今回が最後になる予定」と述べ「寺本被告は不当に手にした金額を弁済すると申し出ている」として、賠償請求の提訴はしない方針。
漆間被告は大分市田ノ浦の行員寮ののり面工事など計四件で、工事代金をだまし取った―として四月に起訴され、公判中。起訴事実を認めている。被告代理人の古庄玄知弁護士は「なるべく円満に解決したい」とコメントした。
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