全国知事会は都道府県と市区町村が今後の財源不足を基金で補い続ける結果、二〇一一年度までに枯渇して「地方財政は破たんする」との推計をまとめた。社会保障関係費が増大する一方、地方交付税などの抑制で財源不足が続くのが主な要因。同様の試算結果を得ている大分県は「交付税削減や三位一体改革の失敗による歳入減が行革努力を吹き飛ばしかねない」と主張。知事会と連携して、地方消費税など安定的な税による地方税財源の拡充を求める姿勢だ。今後、今年末までの税制の抜本改革や消費税をめぐる論議で、地方の税財源問題が取り上げられるかが注目される。
知事会の地方消費税特別委員会(委員長・石川嘉延静岡県知事)は、本年度予算が骨格予算だった二府県を除く四十五都道府県(大分県を含む)とその市区町村の収支見通しを積算した。
〇八年度と一一年度を比較すると、職員定数の削減などで人件費は0・6%減るが、社会保障費(義務的負担分)は高齢化などで1・1%増える。返済に交付税を充てる臨時財政対策債などで補っても毎年度二・六兆―三・五兆円の財源が不足。これを主に財政調整用基金の基金取り崩しで補った場合、一一年度には基金が枯渇してもまだ不足額が出る。都道府県に限ると、一年早い一〇年度に枯渇する。
大分県の財政収支見通しによると、国内経済が低成長になる想定では一〇年度に基金が底を突く恐れがある。
県は「本年度政府予算に盛り込まれた地方再生対策費は一定の評価をするが、地方間の格差は是正されていない。今の地方の歳入構造は限界に来ている」(二日市具正総務部長)として、抜本的な地方税源確保の検討を求めている。
地方消費税と税の偏在性
昨年度の消費税収入は13・2兆円。税率5%のうち地方分は1%。さらに国分の4%のうち1・18%は地方交付税の原資になるため、結果的に国に入るのは2・82%相当、地方は2・18%相当になる。人口1人当たりの税収額で比べた都道府県間の格差(06年度)は、地方消費税が1・9倍で、個人住民税(3・3倍)、法人2税(6・1倍)より低く、偏在性が小さい税源とされている。
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