動かすのさえ大変な腕で絵を描く奴留湯喜久江さん=カフェ&ギャラリーピアノで
筋ジストロフィーで西別府病院に入院している奴留湯(ぬるゆ)喜久江さん(60)が、初めての絵画展「絵とことば展」(大分合同新聞後援)を別府市南荘園町のカフェ&ギャラリーピアノで開いている。ほとんど握力のない右手で描いた、「これが自分そのもの」と訴える作品が並んでいる。
奴留湯さんは三十五歳の時、筋ジストロフィーを発症。進行性の病気で徐々に筋力が落ちる中、ハンディに負けず、動かすのさえ大変な腕で絵や書に取り組んでいる。
色紙に水彩画と言葉を添えた約五十点を六月二日まで展示。鮮やかな色使いが目を引く花や野菜の絵と一緒に、「ふまれてもふまれても たんぽぽのようにおきあがる気持ちで」「笑顔がいちばん」「やる気が生きる気に」など前向きな言葉をつづっている。
絵を描き始めたのは十年前。障害で自分を見失いかけていた時、デイサービスに来ていたボランティアから勧められた。
ハンディがあることで、さまざまなことを我慢してきた奴留湯さん。「思っていることを表現すればいい」という言葉に救われた。「自分にもできることがあると希望を持てた。人は人に助けられ、命のつながりで生きていることを実感した」という。
「作品には自分のありのままの思いが表れている。絵はわたしの生きがい。障害のある人を励ましたい」と話している。
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