本格稼働を始めた環境対応型の新型コークス炉。石炭を高温で蒸し焼きしたコークスは鉄鉱石を溶かす熱源などとして欠かせない=30日午前11時34分
新日本製鉄は三十日、大分製鉄所(大分市)に建設していた新型コークス炉の竣工(しゅんこう)式を行った。新型炉では、質は劣るが安い石炭を多く使ってコークスを製造することができる。省エネ効果も高く、二酸化炭素(CO2)排出量も従来型に比べ年間約四十万トン少ない。
本格稼働を始めた新型コークス炉そばで式典があった。関係者と来賓の合わせて約二百人が出席。大下滋大分製鉄所長、照井恵光経済産業省製造産業局次長、広瀬勝貞知事らが安全を祈願した。
新型コークス炉から窯出し作業が披露され、真っ赤に蒸し焼きされた石炭が次々と炉から押し出された。温度は約千度。大きなバケットに入れられたコークスは高炉へと送られ、その後、鉄鉱石と混ぜ合わせて鉄が取り出される。
コークスは、鉄鉱石から鉄を取り出す際の還元剤として使われる。コークス用の原料炭が値上がりする中、新日鉄は年約百万トンの製造能力を持つ新型炉の導入で製造コストを下げ、地球温暖化防止に向けたCO2排出の抑制も実現する。
新型炉は石炭を事前に二百五十度まで加熱することで、劣質炭の使用可能割合を従来の二割から五割にまで高めた。蒸し焼きの時間も短縮し、原油換算で年約十万キロリットル分のエネルギー節約が可能。
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