黄砂に覆われた大分市内=3月
黄砂の影響とみられる「アレルギー」を発症する人が増えている。年によって黄砂の観測日数や飛来量に違いがあるものの、専門家は「一度発症すると完治が難しい病気。ぜんそくなどを併発する可能性もあるので、早めの対処を」と呼び掛けている。
大分市の府内耳鼻咽喉(いんこう)科では、春先に診察を受ける患者が相次ぎ、四月から五月にかけ、毎日五、六人が受診しているという。「二、三年前はいなかった。花粉症に似た症状とともに気管支の痛みを訴える人が多い」と植山茂宏院長。
県立看護科学大学の市瀬孝道教授によると、黄砂自体はアレルギーを起こすことはないが、花粉などのアレルゲン(発症の原因物質)に付着して症状を悪化させる特徴があると指摘。「黄砂のほかにも中国からの浮遊物には、すすなどの有害物質も含まれている。アレルギー以外にも呼吸器系の病気の増加が心配される」と懸念する。
今年、県内で黄砂が観測されたのは三月三日と四日の二日間(二十八日現在)で、昨年より十七日少ないが、大分地方気象台は「発生回数はアジア上空の大気の状況などに左右される。減少傾向にあるとは言えない」。
国民の30%が花粉症患者と言われる時代。市瀬教授は黄砂の多い日は、網目の小さいマスクを着用することや、できるだけ外出しないよう呼び掛けている。
黄砂
中国大陸内部の砂漠などで巻き上げられた砂が風で運ばれ日本に飛来する現象。粒子は約4マイクロメートル(スギ花粉約30マイクロメートル)と小さく、石英など粘土鉱物やダニの死骸(しがい)などを多く含む。11月から6月によく見られ、4、5月に多発する。環境省と気象庁は連携して、ホームページで予報などの情報提供をしている。
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