豊和銀行は十六日、二〇〇八年三月期決算と役員人事を発表した。資金運用収益など本業の収入は増加したが、株式売却益など臨時収益が減少し、二期連続の減収。一方で前期に抜本的な不良債権処理を行って信用コストを圧縮し、経費削減にも努めた結果、大幅な増益となった。四期ぶりの黒字と最終利益での過去最高益を達成した。
単体の決算は一般企業の売上高に当たる経常収益が百三十三億六千五百万円で、前期比0・2%減。経常利益は十三億七千七百万円で、赤字だった前期に比べ八十一億四千四百万円の増加。当期純利益は十二億六百万円で、八十九億三千五百万円の増加。
経営の健全性を示す自己資本比率は6・69%(0・17ポイント低下)で、国内基準(4%)を上回っている。金融再生法開示債権は四百七十六億二千九百万円(十七億六千三百万円減)で、不良債権比率は12・87%(0・80ポイント改善)。
保有有価証券の評価損が拡大したため、地元企業などに出資を募った優先株式の配当は二期連続で見送る。三期連続無配となっている普通株式の配当は〇九年三月期から復配するとした。定時株主総会は六月二十七日。
〇九年三月期の業績は経常収益百五十一億円、経常利益三十一億円、当期純利益三十億円を見込んでいる。
役員人事は取締役に玉井鉄之営業部長(54)が内定。現取締役の佐藤修平氏(57)は退任し、常勤監査役に就く。任期満了に伴い監査役の安部文男氏(61)や緒方洋治氏(66)、衛藤盛一氏(64)が退任。新たに脇坂俊彦氏(64)=九州財務局OB=が非常勤監査役に就任する。
さらなる奮起に期待したい
◆解説◆過去最高の当期純利益を挙げた背景には懸命な営業や経費節減努力があったことはもちろんだが、前期に不良債権処理を前倒しで実施(百六億九千五百万円)したことが大きい。一方で会社法の規定とはいえ、優先株式の配当を見送り、出資者を落胆させた。
金融庁に提出した経営強化計画(三カ年)は〇九年三月期が期限。収益性と健全性を示す三つの指標はいずれも今期の目標数値を下回っている。会見した梛原(なぎはら)憲治頭取は「消費者、アパート、住宅などの各種ローンで貸出金を伸ばしていく。必ずやり遂げる」と強調した。同行は県民にとってなくてはならない銀行。ハードルは高いが、行員の奮起に期待したい。
(経済部・宗丈善)
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