
「楽しく歌いましょう」と呼び掛ける佐藤俊文さん(右)と緒方喬さん
九重町で長年続いている高齢者の教養講座「九重寿大学」。その講座に出席したお年寄りの心に毎回、楽しみと安らぎをそっと添えているのが「うたごえ」の時間。指導する玖珠町塚脇の佐藤俊文さん(78)と同町森の緒方喬さん(78)の声のボランティア活動は十七年ほどになる。
同大学の歌唱指導に最初にかかわったのは佐藤さん。当時の町教育長岩下恒之さんから「潤いがほしいから手伝って」と依頼され、翌年には緒方さんが誘われて参加。以来、教職時代はともに音楽を担当した二人のコンビは続いている。
歌唱指導は入学式や卒業式のほか、毎月開かれる講座(一、二月は除く)の際、開会前の三十分間に行われる。ナツメロや童謡が中心で、毎回、佐藤さんが数曲を選んで歌詞を準備。これまでに歌われた曲数は延べ千百曲になるという。
最近は、佐藤さん作詞作曲の「寿よ」が校歌がわりに必ず歌われる。「年寄りじゃないよ『寿よ』」の歌詞が好評だそうだ。歌うお年寄りの表情は明るく、「うたごえがあるから入学したといわれ、やりがいを感じる」と緒方さん。
佐藤さんは入学式などで君が代の伴奏もする。「百数十人が力強く、君が代を歌える一般の団体は、玖珠郡内にありません」と、「うたごえ」が育てた声のパワーに感心していた。
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