
パンと豆腐を作る工房を新たに設けた宇佐市の「すまいる工房大福」。おいしい豆腐とパンを作り、販路拡大と利用者の工賃アップを目指す
就労支援の強化などを盛り込んだ障害者自立支援法が施行され、今年で三年目。県内では二〇〇七年度だけで、十六の障害者施設が作業スペースの増築や定員の増員、自主商品の開発といった整備を進めた。サービス利用料の応益負担の導入などで何かと物議を醸した新法だが、関係者は「障害者の働く場を広げるきっかけにしたい」と前向きに取り組んでいる。
宇佐市に完成したばかりの「すまいる工房大福」(川谷龍真センター長)は、パンと豆腐の製造を始めた。一般企業への就職と、就労訓練実施の二事業を展開する多機能型事業所「大福」の分場として、運営する県社会福祉事業団が開いた。
これまでは箱折りや機械製品の組み立てが中心だった。不況の影響を受けやすい下請け的な作業だけでなく、「成果が目に見える仕事を」と新しい職種に挑戦。定員も二十二人から、さらに十人増やした。
当面は福祉施設の給食などで利用してもらうが、将来的には「おいしいと言ってもらえる豆腐やパンを作り、一般販売もしたい」と意欲的。
佐伯市の「番匠の里」(川越生男管理者)も作業棟を増築し、定員を三十二人から四十人に増やした。利用者を「重度障害の人を対象とした生活介護」と「就労訓練」に分け、仕事の効率を高めた。給食を提供しており、調理場作業も訓練の場と位置付けた。その調理場で、利用者二人が昼食の下ごしらえや片付けなどを担当している。
河野和史事務長は話す。「自立支援法で施設が新体制となり、運営費は年間約八百万円の減額。しかし利用者のことを考えると不満ばかりも言っていられない。やるしかないんです」
障害者自立支援法による就労強化
福祉工場や授産施設など従来の施設を、一般企業の就職を目指す「就労移行支援」、一般企業などへの就労が困難な人に働く場を提供し、就労に必要な知識や能力向上のための訓練をする「就労継続支援」などに分けた。すべての施設は2011年度までに移行しなければならない。国は円滑な移行を進めるため臨時特例金を創設。07、08年度の2カ年事業で作業棟の増築などを補助している。
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