日本銀行大分支店は「県内企業のグローバル(世界的)需要の取り込みと課題」と題した調査リポートをまとめた。新興国の経済成長を背景に海外市場の拡大が進む。大分県は地理的・歴史的にアジアに近く、有能な留学生を多数抱えている。その優位性を地場企業がビジネスに生かすことで、県経済の中長期的な発展に結び付けてほしい―と提言している。
大分県の輸出入額は五年間で三倍以上伸びているが、競争力の高い大手進出企業が大半を占める。地場中小企業が製品などを直接輸出入している事例は限定的で、二〇〇七年度の地場企業の売上高に占める輸出額の割合は3・2%。地場企業の海外進出は過去二十年間で五十五件で、福岡県の約八分の一―などと現状を分析する。
県内のグローバル需要の取り込み成功例として(1)別府市の韓国人観光客の受け入れが〇二年の十万一千人から〇七年は二十万七千人へと倍増(2)十万人当たり全国二位(二百九十六・六人)の留学生を社員やアルバイトに採用し、海外展開や外国人観光客への対応に活用している(3)日田のナシを中国・台湾の富裕層に向けて販売し、取扱高が伸びている―を挙げた。
竹食器の欧州・中国への輸出や、コンピューターへのデータ入力で中国に数千人規模の入力拠点を設けたIT関連企業、中国に今後十年間で千店舗をチェーン展開する外食レストランの取り組みも紹介する。
鎌田沢一郎支店長は「海外市場でも十分に通用する技術力を持つ企業がある。農業やサービス、飲食・宿泊でもビジネスチャンスは広がっている。国内市場の将来的な縮小と海外新興国市場の拡大を考えると、グローバル需要の取り込みは重要な経営戦略上の課題になる」と話した。
[PR]セントラル短資FX
※無断転載を禁じます。 当ホームページに掲載の記事、写真等の著作権は大分合同新聞社または、情報提供した各新聞社に帰属します。
Copyright (c) 2008 OITA GODO SHIMBUNSHA