
期末配当ゼロでおわびする梛原頭取
経営再建中の豊和銀行(大分市)は二十五日、財務基盤強化のため地元企業や取引先に出資を募った優先株式の配当を見送る、と発表した。二〇〇八年三月期決算は四期ぶりの黒字で、当期純利益は過去最高の見込み。しかし、株式相場の急落で保有有価証券の評価損が拡大し、利益は出たものの、会社法の規定で配当できなくなった。優先株式の無配は二期連続。
〇八年三月期の同行単体の業績予想は経常収益百三十三億六千五百万円、経常利益十三億八千二百万円、当期純利益十一億四千七百万円。過去最高益にもかかわらず、無配となるのは会社法四六一条の「剰余金の配当金などは分配可能額を超えてはならない」の規定による。
地元や西日本シティ銀行(福岡市)などすべての優先株式出資者への配当原資は四億円。同行の分配可能額を計算すると、所有する百一の銘柄の有価証券(簿価七十二億円)の評価損二十三億八千七百万円(三月末時点)が大きく響き、十三億八百万円のマイナスとなった。その結果、配当不可になった。
同行本店で会見した梛原(なぎはら)憲治頭取は「過去最高益を上げたが、サブプライムローンの影響で株価が下がり大幅な評価損を抱えた。何とか配当できるよう頑張ったが、手だてが会社法の規定で決まっており、従わざるを得ない。株主の皆さまの期待に沿えず、深くおわび申し上げる」と陳謝した。
経営責任として七月から三カ月間、社外取締役を除く五人の取締役全員の報酬を10%返上する―とした。
優先株式
普通株式に対し、資金調達などの際、有利な条件で発行する株式。
分配可能額 剰余金の配当などの際、純資産が社外流出しないための限度額規制。豊和銀行の場合、剰余金から自己株式額と有価証券の評価損額を減じて算出する。
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