泉都のシンボル「湯けむり」と「情緒ある温泉街」の景観を守るため、別府市は景観条例(七月一日施行)と、具体的な目標や制限行為などを盛り込んだ景観計画を定めた。湯けむり景観は重要な観光資源の一つで、その維持には緑豊かな自然の保護や眺望を遮らない街並みづくりが欠かせない。市内全域での建築物の届け出義務や緑地率の規制などで、良好な景観形成に努めていく。
景観計画は▽豊富な温泉資源に由来する湯けむり▽山岳地から別府湾までパノラマ状に広がる自然―などを生かした景観形成が基本理念。将来像を「湯けむり立ちのぼり、海・山・緑に包まれ、心和む風景のまち『べっぷ』」と表現した。
市内は、エリアごとの特徴によって(1)温泉市街地(2)温泉やまなみ(3)田園自然(4)沿道―の四つの景観地域に分類。一定規模(景観地域別に設定)を超える建築や開発などは、湯けむり景観を邪魔せず、周囲に調和したデザインや色になるよう、建築確認申請前の届け出を義務付けた。変更命令を出すこともできる。
市景観条例の特徴の一つは緑地率を明記したこと。市都市政策課は「保水力を高め、温泉水を涵養(かんよう)することが目的。県内の同種条例で、緑地率の定めがあるのは別府だけ」という。
一方、景観問題は建造物の高さが争点となるケースが多いが、景観条例や景観法は基本的に形状やデザイン、色彩などの規制が対象。高さに関しては強制力がない。
市は今後、「景観形成重点地区」を新たに指定し、建造物の高さ制限ができる都市計画法に基づく規制の導入を検討する。景観計画では鉄輪や堀田などが候補に挙がっている。
[PR]セントラル短資FX
※無断転載を禁じます。 当ホームページに掲載の記事、写真等の著作権は大分合同新聞社または、情報提供した各新聞社に帰属します。
![]()