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【バレーボール成年男子6人制決勝・大分ー広島】第4セット強烈なスパイクを決める大分の神田聖馬=7日、別府市ビーコンプラザ
1巡目大分国体(総合3位)でも手にできなかった初の競技別総合優勝に輝いた。バレーボールは成年男子6人制、成年女子9人制の優勝をはじめ、5種別で入賞。ブロンズ像を手にした清家健志県バレーボール協会強化委員長(48)=南端中教=は「目標点には若干届かなかったが、選手の力を結集した結果」と喜びをかみしめた。
成年男子6人制の大分三好ヴァイセアドラーと成年女子9人制の佐伯長陽会I・Oの活躍が光った。大分三好は夏場の集中練習でシステム的なプレーを追求し、その努力が実った。「減少傾向にある男子の人気復活につながれば」と競技関係者。佐伯長陽会I・Oは週2回だった練習を毎日に変え、県外遠征も惜しみなく出た。清家強化委員長は「一過性のもので終わるのでなく、新たな気持ちで強化に取り組みたい」と話した。
エース神田聖馬(24)のスパイクが相手ブロックを打ち抜くと、コート上の選手の顔がくしゃくしゃになった。地元開催というプレッシャーをはねのけたうれしい優勝だ。
国内最高峰のVプレミアリーグで戦う大分三好ヴァイセアドラー勢で固めたバレーボール成年男子6人制。決勝の相手・広島もプレミアリーグの強豪JTで、これまで公式戦で勝ったことがない難敵だった。
勝負どころは、1セットずつを取り合った第3セット。終盤に22―23とリードを許したが、キャプテン小川貴史(29)のスパイクなどで連続ポイントを奪うと、途中出場した長江晃生(25)が1枚でブロックを決め、勝負強さを発揮した。
第4セットは悲願の優勝に向け、選手と観客が一体化。別府市境川小6年生、同朝日小5年生が黄色い声援で応援をリードすると、選手も11連続ポイントを奪う大ハッスル。小川が「ウエーブの中にいるような感じ。応援が選手の力になることを実感した」というほど。ホームの力が選手を後押ししたのは確かだ。
プレミアリーグで戦いながら2季連続で最下位。昨年の秋田国体は予選敗退で出場さえ逃した。「三好は弱いと言われるのが悔しかった。これで地元のヒーローになれますかね」と国体監督の坂口嘉彦副部長(31)。
選手と観客でつかんだ優勝は、大分にヴァイセアドラーがある喜びを知らしめた。今季のプレミアリーグは11月8、9日に開幕する。
▽成年男子6人制決勝
大分 (大分三好) 3 25―17 1 広島 (JT)
20―25
25―23
25―17
(大分は初優勝)
▽成年女子9人制決勝
大分 (佐伯長陽会I・O) 2 22―20 0 兵庫 (富士通テン)
21―15
(大分は初優勝)
▽少年女子決勝
山口 (誠英高) 3 17―25 1 大分 (東九州龍谷高)
28―26
25―23
25―17
(山口は8年ぶり2度目の優勝)
介護の天使 最高の笑顔
9人の“天使”が頂点に立った。バレーボール成年女子9人制の佐伯長陽会I・Oは決勝で兵庫(富士通テン)に2―0のストレート勝ち。介護士として社会福祉法人・長陽会で働き、高齢者のデイサービスなどに対応する心優しき選手たちが、最後に笑った。
第2セットのマッチポイント。東九州龍谷高出身のエース藤本亜佐子(19)がスパイク。返ってきたボールは、自陣サイドラインを越えて落ちた。軌道を目で追った藤本は「倒れ込む気持ちで打った」。出身地の豊後高田市(会場)で初優勝を呼び込んだ。
「これまでの道のりは振り返りたくない」と選手が言うほど、苦しさの連続だった。介護の仕事は手を抜けない。夜勤もある。百二十パーセントの力で仕事も、バレーも真っ正面からぶつかった。職場の同僚は「(選手らは)練習で泣きながらボールを拾っていた」という。
優勝の瞬間を誰よりも喜んだ。長陽会の特別養護老人ホーム(佐伯市)のお年寄りが会場で観戦した。田中マサコさん(83)は「後にも先にも、こんなうれしさはない。涙が出る」、稲生千代子さん(84)は「(選手らは)優しいよ。礼儀もいいし」。
目標としてきた富士通テンに初勝利。安部曜(あきら)監督(35)は竹口和三・兵庫監督(42)を師匠と仰ぐ。「兵庫国体があった2年前、地元国体とは何か―を教えてもらった。感動を与えて勝つ。宿命を果たせた」
少年女子 3冠は逃したけれど
勝負に絶対はない。それを象徴する試合だった。今季、公式戦で無敗だった少年女子の東九州龍谷高が最終戦の国体決勝で敗れた。不敗神話と3冠は夢に終わった。
サーブレシーブを崩され、自慢の”高速コンビバレー”が機能しなかった。第2セット終盤、4点リードを追いつかれた。そこから歯車は狂い始めた。「相手の気迫に負けた」とセンター岩坂名奈(3年)。勢いづいた相手を止められなかった。
昨年はあと一歩で日本一が取れず、悔しさをバネに高校生最強といわれる強さを身に付けてきた。今年は選抜、インターハイで2冠を達成。技術はもとより、強い結束力が負けないチームをつくり上げた。於久晶子主将(3年)は「負けても団結力は日本一」という。
優勝したアジアジュニア選手権直後の大会で精いっぱい戦った。相原昇監督(40)=同校教=は「この結果は監督の責任。子どもたちはここまでよく負けずに来た」と感謝。レフト川原愛璃(3年)は「後輩たちは相手の気迫をはねのける精神力をつけていってほしい」。泣き腫らした目で話した。
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