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【馬術】完ぺき 無心の奥村

[2008年10月03日 09:28]

成年男子六段障害飛越で優勝、ウイニングランをする奥村四郎=豊後大野市三重町総合グラウンド

 会場が感動の渦に包まれた。大分県チームの選手、スタッフ全員が涙した。馬術の最終競技となった成年男子六段障害飛越。県勢の奥村四郎(38)=乗馬クラブクレイン湯布院=が4度のジャンプオフを減点0のパーフェクトで制し、劇的なフィナーレを飾った。「最終日の最終競技という緊張感はあったが、地元の応援が力になった」。愛馬キープユアタッチ号と優勝者だけに与えられるウイニングラン。大会関係者や客席におじぎをし、満面の笑みで駆け抜けた。
 次第に高くなる六つの平行障害を跳び越える競技。一つでも障害を落とせば脱落する。奥村は馬の故障で9月半ばに乗馬を変えたが、「力のある馬。フィーリングが合っていた」。
 最初の走行で無過失競技者は11人。障害の難度を上げて行うジャンプオフ(同点決勝)は、3回目で奥村と木庭祥志(22)=岡山=の一騎打ちとなった。木庭は奥村が両備乗馬クラブクレイン岡山に勤めていた8年前、指導していた。「余計に負けたくないと思った」。飛越を重ねるごとに調子を上げる“相棒”と息を合わせ、無心で跳び続けた。
 4回目。木庭は減点。奥村が最も高い177センチの最終障害を越えると歓声は最高潮に達した。桝井俊樹コーチ(38)=乗馬クラブクレイン福岡=も「コントロールの難しい馬だが完ぺきだった」と賛辞を贈った。
 熊本県出身。競技歴15年だが六段障害飛越への出場も国体優勝も初めて。「開催県としての責任を何とか果たせた」。優しい笑顔に勝利の汗がきらりと光った。

成年女子自由演技 石井万感の5位
 成年女子自由演技馬場馬術での演技を終えた瞬間、感情が込み上げた。パートナー・ドガ号の上で、石井早苗(26)=乗馬クラブクレイン湯布院=は目頭を押さえた。
 「国体に向けたトレーニングなど、これまで取り組んできたことがよみがえってきました」と石井。5位に入賞した演技は納得のいかない点もあったが、「やるだけのことはやった」と達成感があった。
 2日目の成年女子馬場馬術に続き、2種目で入賞。「ドガが頑張ってくれた。能力のある馬です。思い出に残る大会になりました」と、赤い目で笑顔を見せた。

 ▽成年男子六段障害飛越(減点法)(1)奥村四郎(キープユアタッチ)5回、0点
 ▽成年女子自由演技馬場馬術(得点率)(5)石井早苗(ドガ)62・450
 ▽少年トップスコア (16)広瀬凪里(ティホ)580点

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