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カヌー成年男子フラットウオーター・カナディアンシングルで優勝した香月邦夫。フィニッシュ後、左手を高々と上げ人さし指を突き上げた=真玉B&G海洋センターカヌー競技場
ゴールした直後、優勝を確信し、左手を天に突き上げた。「今までカヌーをやってきて最高の瞬間です」。成年男子カナディアンシングルを初めて制した香月邦夫(24)=新生養護職=は喜びを爆発させた。
会心のレースだった。スタート直後からの先頭争い。鍛え上げた上半身が操るパドルの力強さは、中盤以降も衰えない。地元の大声援にも後押しされ、こぐたびにライバルたちを離していった。
「ここは300メートル付近から水深が浅くなり、きつくなる。最初からとばし、我慢比べになると思っていた」。コースを熟知する強みと、持ち前の後半のスタミナがかみ合った。
楊志館高時代から日本代表に選ばれ、2007年には日本選手権を制したが、半年ほど前、大けがに見舞われた。筋力トレーニング中に右大胸筋を断裂。医者から3カ月は安静にするよう告げられた。「高校の時から目指していた大分国体に間に合わない」。ふてくされ、引退も考えたが、堀田育子監督(44)=舞鶴高教=や家族らに「大丈夫。きっと治る」と励まされた。
目標にしていた北京五輪への出場は絶たれたが、「支えてくれた先生や家族、友達、すべての人の恩に報いるため、地元の国体に勝つしかない」とハードな練習を積んできた。周囲への感謝の思いを抱きながら、200メートルのレースでも優勝を狙う。
中島3位
カヌー成年女子ワイルドウオーター千五百メートルの中島亜希子(33)=県警本部=は持ち味の力強さを発揮。それでも紙一重の差で3位。「地元国体で周囲のバックアップも随分あった。本当に優勝したかったのだが…」と悔しさいっぱいだった。
舞鶴高カヌー部出身。国体の優勝経験はあるが、これまでこの千五百メートルで優勝はなかった。1位の笹生裕子(石川)が各種大会で立ちはだかってきたからだ。
夢はかなわなかったが、すぐ気持ちを切り替えた。「力は出し切った。30日のスプリントも全力を出し切るだけ」
成瀬、無念の9位
「コース取りには自信があったが、思った以上に艇が進まなかった。体が硬く、緊張があった」。8位とは3秒差。カヌー成年男子ワイルドウオーター・カヤックシングル千五百メートルの成瀬武志(31)=まるひで=は無念の9位に唇をかみしめた。
2位 山崎・小野組 神原・江藤組 後藤・堤組
「力を出しきれた」
少年男子カヤックペアで2位になった地元高田高3年の山崎誠志朗・小野亮組。香々地中出身の同級生は「力を出し切れた」と満足した表情を見せた。
前日の予選2組では3位と不本意だったが、「決勝はスタートから調子が良く、最後まで集中してこげた」。地元勢の活躍に観客の声援はひときわ大きく、小野の母校・三浦小の児童も横幕を作って応援した。
200メートルでリベンジ
「優勝しか考えていなかった」。少年男子カナディアンペアで2位になった神原一太・江藤優組(舞鶴高3年・高田高3年)はゴール直後、パドルで水面をたたき悔しさをあらわにした。
中盤まで先頭に立ち、理想のレース展開だったが、インターハイ王者の熊本組にかわされた。2人は「二百メートルのレースではきっと優勝できる」とリベンジを誓った。
わずか0・09秒差
「最後は勝ったと思ったけど…」。少年女子カヤックペアで、1位にわずか0・09秒差で敗れた後藤亜輝子・堤彩紀組(舞鶴高3年)は悔しさを口にしながらも、「今までの中で最高のレースでした」と笑顔を見せた。
この日はインターハイチャンピオンの鹿児島組に最後まで食らい付き、ぐんぐん追い上げた。2人は「結果は2位ですが、わたしたちの中では金メダル」と話した。
カヌー・レーシングの第2日は500メートルの決勝があった。カヌー王国・大分の底力を発揮し、成年男子カナディアンシングルの香月邦夫(新生養護職)が優勝。少年男子カヤックペアの山崎誠志朗・小野亮(高田高3年)、少年男子カナディアンペアの神原一太・江藤優(舞鶴高3年・高田高3年)、少年女子カヤックペアの後藤亜輝子・堤彩紀(舞鶴高3年)も2位に入るなど、7種目で87点を稼ぎだし、後半の200メートルに向け弾みをつけた。
28日の予選、この日の準決勝とやや精彩を欠いた選手もいて、指導陣の表情はいまひとつさえなかった。それでも、決勝はほとんどの選手が持ち味を発揮。指導陣は確かな手応えを感じていた。
堀田育子監督(44)=舞鶴高教=は「前夜は自分たちの良さを思い出そうと指示した。悪条件の中で、みんなしっかりこいでくれた。目標の200点に向けて、初心に帰り、いつも通りのレースをさせたい」と話した。
【成年男子】
▽フラットウオーター・カヤックシングル(500メートル)準決勝
「2組」(3)足立和宏(大分放送)1分52秒474=決勝進出
▽同決勝 (9)足立和宏(大分放送)1分53秒634
▽フラットウオーター・カナディアンシングル(500メートル)決勝 (1)香月邦夫(新生養護学校教)2分3秒719
▽ワイルドウオーター・カヤックシングル(1500メートル)(9)成瀬武志(まるひで)5分56秒69
【成年女子】
▽フラットウオーター・カヤックシングル(500メートル)準決勝
「2組」(5)三浦展世(立命大)2分13秒785=落選
▽ワイルドウオーター・カヤックシングル(1500メートル)(3)中島亜希子(大分県警)6分14秒31
【少年男子】
▽フラットウオーター・カヤックシングル(500メートル)準決勝
「3組」(1)園田哲郎(大分舞鶴高)2分6秒918=決勝進出
▽同決勝 (4)園田哲郎(大分舞鶴高)1分57秒959
▽フラットウオーター・カナディアンシングル(500メートル)準決勝
「2組」(7)加藤彰悟(大分豊府高)2分27秒253=落選
▽フラットウオーター・カヤックペア(500メートル)決勝 (2)大分(高田高=山崎、小野)1分46秒992
▽フラットウオーター・カナディアンペア(500メートル)決勝 (2)大分(選抜=神原、江藤)2分1秒204
【少年女子】
▽フラットウオーター・カヤックシングル(500メートル)準決勝
「1組」(2)山田有加(高田高)2分22秒963=決勝進出
▽同決勝 (7)山田有加(高田高)2分21秒842
▽フラットウオーター・カヤックペア(500メートル)決勝 (2)大分(大分舞鶴高=後藤、堤)2分2秒854
▽フラットウオーター・カヤックフォア(500メートル)決勝 (6)大分(選抜=阿孫、北村、佐藤、園田)2分1秒332
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