「大分県は100ある長所を1しかアピールできない口下手。皆さんの力で大分の魅力を全国へ情報発信してほしい」。豊の国かぼす大使会と大分かぼす会(共に名誉会長・広瀬勝貞知事、会長・長野健大分合同新聞社長)の新年懇親パーティーで、広瀬知事が会員に県内の物産や観光地のPRを呼び掛けた。
大使会は県内で活躍している県外企業のトップ、かぼす会は大使会と手を携え、大分の発展に貢献していこうという地元の企業や団体で構成。毎年、懇親会や講演会、グルメツアーなどで交流し、大分に対する理解を深めている。現在、大使会に66社が加盟。県外に転出する際、知事から任命されたかぼす大使はこれまでに約310人いる。
大使の吉川正倫みずほ銀行元大分支店長は「九州内の温泉を100カ所ほど回ったが、観光地としての大分の実力はナンバーワン」、鎌田沢一郎日本銀行前大分支店長は「別府や湯布院は東京の人にも知られているが、まだ発見されていない地域の魅力はたくさんある」と潜在力を評価する。
一方で、昨年12月に着任した大政浩一日銀大分支店長は「大分の名物料理を食べるのにどこへ行けばいいのか、地元の人にでも聞かなければよく分からない」と、観光客を迎え入れる体制の不備を指摘する。
空の玄関口、大分空港のレストランではだんご汁や鳥天、りゅうきゅうなど地元メニューが多数そろう。売店には県内各地の農産加工品や海産物が並び、到着ロビーの手荷物引き取り所では天井に大小の魚拓、床面に豊後水道の海流を表現した「大分の海」が広がる。「来県者に大分を好きになって帰ってもらいたい」と平松泰行大分航空ターミナル副社長は狙いを話す。
大分県内には他県のように全県を網羅して物産や芸能を紹介する施設が乏しい。大分の情報発信には人的ネットワークを重視し、全国区になった由布市湯布院町が良い手本。大使や県出身者で組織する県人会など全国に散らばる“応援団”とのパイプを維持し、太くする取り組みが重要だ。(経済部長・宗 丈善)
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