今のところ「7月11日投開票」が有力な参院選。大分選挙区は民主党が現職で戦う方針を固め、自民党は公募による出馬予定者を発表した。共産党も新人を擁立するなど選挙の構図がほぼ見えてきた。予定者、政党の動きは今後“熱い夏”に向けて加速していく。
政治部時代、何回か参院選大分選挙区の取材を経験したが、中でも一番思い出に残っているのは2001年7月の選挙だ。構図は4選を目指す社民党現職と自民党新人の女性による事実上の一騎打ち。森内閣の支持率低迷もあり、現職が圧倒的に優位とみられていたが、小泉内閣の誕生で情勢は一変、自民党新人が逆転勝利した。
当欄のタイトルではないが、まさに「風」。小泉旋風と呼ばれた風の威力を思い知らされた。小泉首相は公示後2回、大分を訪れた。特に7月18日、大分市の若草公園を埋め尽くした人、人、人、会場の熱気は今も忘れることができない。「一寸先は闇」といわれる政治の世界。中央政界の風向きは地方の選挙情勢も一変させるのだ。
さて今回。民主党に昨年のような追い風はない。内閣支持率は低下傾向で「不支持」が「支持」を上回る。元秘書らが起訴された小沢幹事長は、各社の世論調査で70%前後が「辞任すべきだ」と答えても“どこ吹く風”。首相自身の偽装献金問題もあり、政治とカネの問題が参院選での逆風になりかねない。元秘書の離党や“ミスター仕分け人”の入閣だけでは国民の目はごまかせないだろう。
04年参院選では年金制度改革の強行などで自民党に逆風が吹き、民主党が躍進。大分でも民主党新人が大勝した。前回07年も年金記録不備問題などで自民党が“暴風”を受けて惨敗。大分では自民党新人が逃げ切ったものの、民主、社民両党の分裂という「敵失」に助けられての勝利だった。
政権交代後初の大型国政選挙となる今回の参院選。その結果は来年の統一地方選にも大きく響く。中央で、そして大分で、これからどんな風が吹くのか。“風の行方”に注目したい。(編集局次長兼読者・情報センター長 白倉純)
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