子どもたちの元気な声が山あいの運動場に響く。県北部にある小さな小学校。全校児童はわずか6人だが、みんな兄弟のように仲良しだ。
本紙「飛び出せ学校・大分合同小学生新聞」の仕事で県内各地の小学校を回るが、新聞作りを希望する学校の中には、児童数の減少で存続の危機にさらされている学校が少なくない。
冒頭に書いた学校は、駅などまでの距離を基準に決められる1級の「へき地学校」。130年の歴史があるが、過疎・少子化で来年も再来年も新入学の予定はない。市は現在5校ある旧町の小学校を、将来1校に統合する計画という。
今年4月に着任した校長は「前任校も3月で閉校した。学校は学びの場であると同時に人々が集う“核”となる場所。なくなれば地域は灯が消えたようになる」と表情を曇らせた。
県教委によると、県内のへき地学校は小中学校合わせて67校。複式学級の小学校は85校(156学級)に上る。各市町村教委によれば、県内では小学校11校と中学校1校が来春で閉校する予定だ。
学校の統廃合には賛否両論があるのは承知しているが、明るく元気な小規模校の子どもたちと接するたびに「何とか学校を残せないものか」と考えてしまう。
県中部にある児童数32人の小学校は、通学区外からも入学できる小規模特認校。11人が“外”から通う。5、6年後には地元の子が約半数に減る見通しで、校長は「外から何人入ってくれるかが存続の鍵。一人一人の顔が見え、皆が分かり合える。そんな学校も必要ではないか」と指摘する。
過疎・少子化に歯止めをかけるのは難しい。子育てや地域振興の視点から、幅広く、息の長い対策が必要だからだ。学校や地域の人たちの努力、県や市町村の力だけでは限界がある。政権与党となった民主党はマニフェストで「一つ一つの生命を大切にする社会、活気に満ちた地域社会づくり」をうたっている。地域で輝く小さな学校にもっと光を当てる―。日本がそんな国であってほしいと願う。
(編集局次長兼読者・情報センター長 白倉純)
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