「おいおい、何でまた彼なんだ」。その2日後には、「何でまたあそこなんだ」。サッカーJ1リーグの大分トリニータの獲得選手とスポンサー。8月下旬、一報が入ったとき思わず口から出た感想だった。
大分トリニータが過去にダーティーなイメージがあった二つを相次いで抱えこんだ。「反発覚悟、最後の賭け」。こんな見出しがついた。「子どもたちにどう説明すればいいのか難しい」という若い夫婦。13日の磐田戦は、大分トリニータを運営する大分フットボールクラブ幹部を批判する横幕がサポーター席に並んだ。
クリーンなイメージ。派手さはないが、ひたむきさ。大分トリニータはそんなチームだった。カップ戦とはいえ日本一に輝いたのは昨年11月。必死に防御し、少ない得点を守り抜く。経営基盤が弱い地方の球団に対する判官びいきか、多くのファンが声援を送った。ところがである。負けが続くと何をやってもうまくいかない。
大分トリニータはどうなるのか。J1残留危機はもちろんだが、来季のスポンサーや選手の確保など悩ましいことがいっぱいだ。ウェズレイの退団、ホベルトの移籍、過去に不祥事を起こした菊地の獲得。そして胸スポンサーの問題。どうしてこうなったのか。一にも二にも勝てないことが原因。ではなぜ勝てないのか。当たり前のことだが得点力が乏しいからだ。ペナルティーエリア内、いわゆる危険地帯にいかに攻め込んでシュートまでいくのかが課題。7月、点を取るため韓国から獲得したFW崔(チェ)正(ジョン)漢(ハン)はU―20韓国代表として韓国チームに合流することが多く、J1リーグ戦にはまだ出場していない。「いなくなるのは分かっていたことなのに」と愚痴の一つも言いたい。
13日は守備に不安がある磐田が相手とはいえ、2得点した。課題解消につながる得点であってほしい。そしてどうにかしてJ1に勝ち残ってほしい。磐田戦の勝利が奇跡の始まりになることを願っている。(編集局次長兼運動部長・高橋直義)
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