時事コラム「風」

未来託せる政党選択を

[2009年06月02日 10:12]

 衆院議員の任期満了が3カ月後に迫り、次期衆院選の日程が話題に上ることが多くなった。今のところ、投票日は東京都議選後の7月下旬~8月にかけての線が軸になっているようだが、解散の判断は首相の専権事項。今の時点では、誰に尋ねても「麻生さんの気持ち一つ」という答えしか返ってこないだろう。
 先日、東京の共同通信社であった世論調査の会議で「某自民党議員の話」として聞いたところでは、麻生首相には「なかなか決断できない人」のイメージがあるそうで、状況によっては解散に踏み切れないまま、ズルズルと任期満了に近づく可能性もあるという。
 いずれにしろ、2005年9月の「郵政選挙」以来4年ぶりの衆院選。この年、私は政治部の記者だったが、“小泉流”の強引な政治手法に「何と乱暴な解散だろう」と感じたのを覚えている。
 当時のスクラップをめくると、候補者の公約には年金・医療制度の見直し、少子化対策、行財政改革、非正規労働者の雇用条件改善など、まさに今、直面している政治課題とぴたり重なる項目が並んでいる。
 あれから4年。国民の暮らしはどうなったか。消えた年金記録問題や後期高齢者医療制度をめぐる行政の不手際で、国民の社会保障に対する不信、不満は頂点に達し、世代を問わず安心して暮らせる社会づくりへの道筋は見えない。国際的な金融危機のあおりを受け、全国で21万人(大分県は約4200人)に上る非正規労働者が職を失った。有効な施策を打とうにも、国の借金に当たる債務残高は本年度末には900兆円を突破する見通しだ。
 「ちまたの生きるか死ぬかの厳しい風を肌に感じ、国民の切実な声に応えて」「日本をどん底から立ち直らせて」…。担当している本紙「読者の声」欄には政治に対する県民の悲痛な声が寄せられている。どの政党、政治家になら自分たちの未来を託せるのか。各党のマニフェスト(政権公約)や政策論争をしっかりと見極め、冷静な判断をしなければならない。
(編集局次長兼読者・情報センター長 白倉純)

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