「消防団員を増やす方法、若者が消防団に魅力を感じる妙案はないか」。いろんな機会、場所をとらえて団員増加の糸口を探っている消防団関係者がいる。
消防団は地域に密着して消防・防災活動に当たる組織。特に消防署から離れた地域の住民にとっては、存在感はひときわ大きい。
県内の二〇〇八年度の消防団員数は一万五千九百三十二人。記録がある一九六一年から続いていた減少傾向が初めて横ばいに転じた。「機能別消防団」の導入効果が大きい。といっても、この十年間に約千四百人減少。平均年齢は三九・七歳に上昇し三十歳未満は14・6%と高齢化が顕著だ。
一方、市や広域の消防本部に勤務する県内の消防職員は千五百人余り。消防庁が望ましい職員配置基準などを示した「消防力の整備指針」から見た県の充足率(〇六年四月現在)は53・2%で、全国平均の76・0%を大きく下回っている。それだけに地域で活動する消防団にも期待がかかる。
近年、旧町村部で消防力の低下が指摘されている。かつて町村役場では、職員(消防団員)が消火に駆け付けた。ところが、市町村合併で役場は市の支所になり、職員数は減少。異動で地元の職員も減った。地方公務員の団員数は、高齢化などで昨年度までの三年間に百人近くも減っている。
日中の消防力低下を補完するのが機能別消防団。機能別とともに県や市などが力を入れているのが、住民や消防団OBでつくる「応援隊」。こちらは初期消火や後方支援を担う。いずれも人材の有効活用を図るものだ。だが、それらが増えても高齢化に伴う消防力低下は避けられないだろう。
消防団は火災や風水害などに幅広く対応しているが、高齢化社会で、行方不明になった高齢者らの捜索など出番は増えるばかり。将来、東南海、南海地震も起きるとされている。
若者の加入促進に向け、関係機関・団体が連携した本格的な取り組みと、若者がいない地域をカバーする工夫が必要ではないか。そして、青少年に消防団を身近に感じてもらう活動も。
(甲斐豊純・社会部長)
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