「こんなこともあるんだ」。そう思われた人は多かったのではないだろうか。四月中旬、サッカーの九州大学リーグの試合が、伝達ミスで審判団が会場に来なかったため延期された。審判員を派遣する九州サッカー協会は「延期になったのは単純なミス。日程変更が審判員に伝わっていなかった」からだという。
野球はどうか。大分県の場合、大学、高校とも「審判員が来るのを忘れていた」などのトラブルがないわけではない。だが公式戦は必ず予備審判員がいることや一日に数試合することが多いので、何かあれば他の試合の審判員に代行してもらうことも可能。そのため前述のサッカーのようなトラブルは防ぎやすいようだ。
公式、非公式を問わず、ほとんどのスポーツは審判員がいないと成立しない。どんな人たちが審判員をしているのかというと、当然、資格を持っていることが条件になる。プロリーグではない試合の審判員は仕事を持ちながらやっている人ばかり。日程調整などは煩雑な作業となる。報酬はというと交通費と弁当だけというのがほとんど。大会規模によっては日当が出る競技もあるが、出てもわずかという。そんな中、休日を返上して競技が成立するために頑張っている。
競技者や観戦者はプロリーグの審判員同様、高いレベルを求めている。これは国内外でレベルの高い試合を見る機会が多いことにも起因している気がする。さらに最近はモンスター・ペアレントが横行。審判員の判定に自己中心的な批判を繰り返す親が多くなった。勝ちたいという思いが、いろいろな局面の瞬間で審判員に対して判定に疑問を抱くことがあるようだ。そう考えるとアマチュア競技の審判員は割に合わない。
それでも頑張っている審判員。競技が好きだからこそ、プライベートな時間を犠牲にして競技の普及発展に貢献している。今回のケースは、審判団が来なかったと、ややもすると審判員に批判が向きそうだが、審判員からすると「日程はよほどのことがない限り変更しないで」が本音だろう。
(高橋直義・編集局次長兼運動部長)
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