明日を守る 番外編・防災のポイント20

イントロダクション

第6部
ライフライン


電力供給「ループ化」に制約

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発電所、変電所、送電線の運転状況の監視や制御をする九州電力大分支店総合制御所

 「停電後、おおむね五分以内に配電線の事故発生区間を特定し、健全区間には、すぐに別ルートから電気が送られる」。九州電力大分営業所は配電線自動制御システムについて説明する。
 各世帯に電力を供給する配電線が架かっている電柱には、コンピューターが自動制御する「柱状開閉機」を一〜二キロごとに設置。停電が発生すると、スイッチを順次、自動的に切り替えながら送電を繰り返し、事故区間を絞り込んで、送電ルートから切り離す。
 これにより、事故区間を除いて、変電所に近いエリアの停電を即座に解消。さらに事故区間の反対側からも迂回(うかい)路で電力供給できるため、健全な区間は早期の復旧が可能だ。九電大分支店配電部は「自動制御の高度な技術は台風の常襲地帯である九州エリアが最も進んでいる。世界にも誇れるシステム」と胸を張る。
 ただ、制御システムが早期復旧に最大限の威力を発揮するのは、配電線が網の目状に張り巡らされ、複数の電力供給ルートを確保できる「ループ化」が整った地域。県内の70%を占める中山間地に目を向けると、ループ化できていない地域も多い。
 ループ化されていない地域の配電線は、電力の供給方向が山に向かって一方通行。「山間部は地形が複雑で、電柱を立てるのに場所が限られる。利用者数を考えると、電送経路を一方向からしか確保できない」と、九電大分支店は地理的な制約を強調する。
 対策として、災害を想定したバックアップ体制の充実で早期復旧を図る。九州電力は昨年の台風14号で、ピーク時に九州全体で四千二百人(委託作業員含む)を災害復旧に動員した。「近年、台風の大型化が目立つ」と指摘する九州電力。電柱の設計強度もアップさせ、改善策を急いでいる。


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